腰痛を筋トレで悪化させないために知っておきたいこと

腰痛を筋トレで悪化させないために知っておきたいこと
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太田 敏彦

【全米スポーツ医学協会公認のパーソナルトレーナー】【動作改善のスペシャリスト】 順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。 卒業後、身体をより良くするためには、なぜ人の身体が壊れるのかを知らないといけないと考え、オリンピックトレーナーの治療院で経験を積む。 その後独立。 そういった経験から、ただ魅せる身体作りをするのではなく、『スタイリッシュでかつ動ける身体』づくりをサポートするため、パーソナルトレーニングやセミナー活動、当サイトFit Axisメディアを運営している。分かりやすいトレーニング指導とコンディショニング整体を組み合わせる効率的なパーソナルトレーニングセッションや、豊富な事例から導き出されたセミナーが実践的だと好評。過去には最大700名の前でのセミナー実績がある。

「なかなか治らない腰痛を改善するには、筋肉を強くした方がいい…!?」


そう思って筋トレを始める人も少なくありません。


もしくは、これを読んでいる方の中には、すでに筋トレはしてみたけど、腰痛が悪化してしまった方もいるかもしれません。



また、筋トレをした方がいいとは思っていても、自分の抱えている腰痛の場合、トレーニングをしてもいいのか分からないといった方もいるのではないでしょうか。



この記事では、腰痛が筋トレで悪化する人の共通点などを紹介していきながら、筋トレで腰痛を悪化させないためのポイントを解説していきます。


筋トレで腰痛が悪化する人はとても多いです。

そういった人の共通点をあらかじめ知っておけば、正しくトレーニングをすることができ、さらには腰痛改善の効果を得ることもできるでしょう。


ご参考いただけると嬉しいです。

Toshi
腰痛の方を対象に10年以上パーソナルトレーニング指導してきた実績に基づいて、ポイントをまとめています。あなたの腰痛改善に少しでもお役立ていただけたら幸いです!

腰痛改善のためにいきなり筋トレをやってはいけない!

いまの腰の痛みが少しでも改善するなら、とりあえず筋トレをしてみようと、いきなり始める人もいるかもしれません。


しかし、ちょっと待ってください。


腰痛と一言でいっても、いろいろな種類の腰痛があります。


腰椎の椎間板ヘルニアもあれば、すべり症、分離症、脊柱管狭窄症…などさまざまですよね。



そして、その度合いも人によって変わります。


ですので、まずは医者に運動や筋トレをしていいかどうかを打診するということが先決になります。

なかには、運動をしないほうがいいタイプの腰痛もあるので、そこはしっかり確認してくださいね。



とはいえ、日本人が抱えている腰痛の大半は、慢性タイプのものがほとんどです。


これはレントゲンやMRIをとっても、手術をするほど特別大きな異常がみられないけど、確かに腰に痛みがあるというタイプですね。


この記事を読んでいるあなたもそうかもしれません。

もしあなたの腰痛が、このような慢性タイプの腰痛であれば、筋トレをすることで腰痛を改善していける可能性は高いです。


その理由については、次の項目で説明をしていきますね。

Toshi
病院で診てもらっても、結局は湿布などが処方されて、無理なく運動しましょう、といった月並みなアドバイスで終わってしまうことが多いでしょう。しかし、それでも一度は、運動をした方がいいかどうなど相談することをオススメします。

腰痛に負けない身体を作るのに筋トレが不可欠な理由

腰痛に負けない身体を作るのに、筋トレは欠かせません。

その理由は、腰痛の原因が筋トレの効果によって解消されるからです。



ちなみに、筋トレの主なメリット・効果は、以下の4つになります。

・筋力がつく
・筋バランスが良くなる
・体の機能が改善する
・血行が良くなる

まず1つ目の筋トレをすることで、筋力がつくというのは、容易にイメージして頂けると思います。

筋トレの効果は、これだけに留まりません。


腰痛がある場合、たいてい身体の筋バランスが崩れています

そのため、適切に筋トレをして、筋バランスが改善すれば、腰痛は解消していきます



それ以外にも、身体の機能が改善することも見落とせません。


腰痛は、身体の間違った使い方で腰に負担がかかることが原因の一つになっていることが多いです。


そのため筋トレのようなシンプルな動作で身体の使い方を改善すれば、腰痛にもプラスの効果が期待できます。



これは、「筋力がつく」というメリットと合わせて、他の運動手段ではなかなか代用できない、筋トレならではの効果になります。


また、運動不足からくる腰痛であれば、血行が良くなることもプラスに働きます。


このような理由から、筋トレは正しく取り組むことで、腰痛改善にとても有効です。



ただし、間違ってやってしまうと、身体に負荷をかけるため、腰痛が悪化してしまうことにもつながってしまいます。


そこで、次の項では、筋トレで腰痛が悪化してしまう人の3つの共通点をご紹介していきます。

筋トレで腰痛が悪化する人の3つの共通点

トレーニングフォームが間違っている

まず一つ目は、トレーニングフォームが間違っていると、腰痛が悪化するリスクは高まります


そんなの当たり前じゃんって思いますよね。

ご存知のように、間違ったフォームでトレーニングをすると、腰の負担が強まってしまいます。


そのため、腰痛持ちの人であれば、特に気をつけてトレーニングに取り組んでいることでしょう。


しかし、それでも腰痛を悪化してしまうケースは決して少なくありません

それは、なぜでしょうか。


その理由は、間違ったフォームでトレーニングをする場合、2通りのパターンがあることを知らないからです。

間違ったフォームにも2つパターンがあるんですね。


2つのパターンというのは、こちらになります。

・正しいトレーニングのやり方が分からない
・正しいやり方を知っていてもできない

一つずつ説明していきますね。

一つは、『単純にトレーニングの正しいやり方が分からないパターン』です。


これは、そのままですね。

正しいやり方を知らないと、正しくトレーニングをすることは不可能です。



この問題の対処は、正しいやり方を知ることで解決できます。

インターネットが発達して、トレーニングのやり方など、さまざまな情報にアクセスできるいま、そこまで難しいことではありません。



しかし、正しいやり方は知ってるけど、それでも腰痛が改善していかない場合、もう一つのパターンが当てはまります。

それは、『正しいやり方を知っていてもできないパターン』です。


これは、柔軟性や機能性が欠如していたり、身体の連動性が崩れていて、身体を正しく動かせなくなってしまうんですね。


その場合は、トレーニングをレベルダウンして、正しく動かせない原因を改善していくメニューを選ぶことも大切になります。


腰痛持ちだと、身体を正しく動かせていないケースはとても多いです。


もし筋トレをしていて腰に痛みがあるようなら、まずは自分のトレーニングフォームを疑ってみることをおすすめします。

トレーニングメニューが間違っている

間違ったトレーニングメニューで筋トレをすることも、腰痛を悪化させてしまいます。


これも言われてみれば、同意できるようなシンプルなものです。


一番分かりやすい例をあげるなら、自分の筋力レベルに見合っていない重すぎるウエイトで負荷をかけてしまうことでしょうか。


負荷が重いと、いかにも腰を痛めそうですよね。


これは想像しやすいと思います。

しかし間違ったメニューというのは、これだけではありません。


例えば、股関節の使い方・筋力が左右で違うのに、それを改善せずに、左右に同じ負荷をかけるスクワットのようなトレーニングをしたらどうでしょうか。


左右で筋力も使い方も違うわけですから、どんどん左右差に違いが出てしまい、腰痛は悪化してしまいます。

左右で身体の使い方がぜんぜん違うケースは、気づかないだけでとても多いので、コレも注意する必要があります。


このように筋力に限らず、身体の使い方なども含めた、自分の体のレベルに見合っていない負荷をかけてトレーニングすることも、間違ったトレーニングメニューに含まれます


せっかくなので、もう一つ間違ったトレーニングメニューを紹介しますね。

それは、自分の身体の状態に見合ったトレーニングメニューをチョイスできていないケースです。


身体の状態というのは、人によって大きく違います。


例えば、下の写真のように、姿勢が違うだけで、必要なトレーニングメニューは大きく変わります。

パーソナルトレーニングでオーダーメイドのトレーニングを提供する理由


そのため、身近のあの人が、このトレーニングで腰痛が治ったからといって、自分も同じやり方で腰痛が治るとは限りません


場合によっては、同じやり方でやったとしても、悪化することもあります。


こういったことを防ぐには、まず自分の身体の状態を把握して、それに見合ったトレーニングを選ばないといけません。


一つ一つのトレーニングには、必ず目的があります。

その目的を把握して、自分にあったトレーニングメニューをていねいに選んでいけば、腰痛を悪化させるリスクを軽減しながら、改善していくことは決して難しくありません。

トレーニングプログラムに一貫性がない

プログラムに一貫性がないことも、腰痛が悪化したり、なかなか改善しない原因になります。


例えば、「腰痛を解消するために、プールでウォーキングをしてみる」

「マッサージが効かなくなってきたから、鍼治療を試してみる」

「このトレーニングがだめだったら、あのトレーニングを今度やってみよう!」


いろいろなことを手当たり次第、試そうとしてしまうのもよく見られます。

手段ばかりに目が向いてしまっているケースですね。



腰に痛みがあるのは、とても辛いことなので、仕方ない部分はあります。


実際、私も、競技をやっていた現役時代に、腰椎の椎間板ヘルニアになり色々な病院・治療院に、藁をもすがる思いで、駆けずり回りました。


「あそこのスポーツ整形ドクターは有名だから、一回診てもらおう」といったようなこともありました。



「腰が痛い」というのが、どれほど辛いことかというのは、身をもって経験してきました。



しかし、自身の腰痛を克服して、プロトレーナーとして活動して、たくさんの方をサポートしていく中で、このような対処法では腰痛は根本的に改善しないという結論に至りました。


理由としては、手段に目が向いていて、腰痛の原因と向き合ったものではないからです。



「なぜ普段生活をしていて、腰痛になったのか」

この原因と向き合わずに、ただ手当たり次第対処してるだけでは、効果的とはいえないですよね。


もちろん色々なことを試すうちに、たまたま改善することはあるかもしれません。

たまたまやってみた鍼治療で腰痛が緩和した人だって、きっといるはずです。



しかし、痛みの症状が落ち着いて緩和することと、次また腰痛にならないということとは全く別になります


腰痛を患った本人が原因を把握していなかったら、すぐに戻ってしまう可能性はとても高まります。


場合によっては、一時的な身体の反応で良くなったように感じても、やってることが実は悪化させるものだったというケースだってあります。



あなたが腰痛を改善しようと今取り組んでいることは、本当にあなたの身体にプラスになっていますか?


もしそれが自分の言葉で説明できないと、腰痛改善につながっていない可能性もあるので、一度プログラムを見直してみましょう。

筋トレで腰痛を悪化させずに改善する秘訣

さて、ここまで筋トレで腰痛が悪化する人の共通点を記載してきました。

いかがだったでしょうか。



ちょっと難しく思ったかもしれません。

どのポイントも一見シンプルのように見えるんですが、ここまで説明したように、けっして簡単ではないですよね。



しかし冷静に考えてみてください。

腰痛には、「このトレーニングが効く!」というものがあれば、これだけの情報化社会であれば、それを多くの人が知って、今ごろ腰痛問題はとっくに解決していると思いませんか?


実際、Youtubeなどで[腰痛_トレーニング]とか[腰痛_ストレッチ]と検索すれば、たくさんのオススメ動画を見つけることができるでしょう。



それでも腰痛に悩む人は、少なくありません。


それは、腰痛の原因が、一つのトレーニングやストレッチ・マッサージなどで解消できるほど、単純なものではないからです。


結結局のところ、大切なことは、原因をしっかり把握して、どれだけトレーニングに正しく取り組めるかです。


腰痛が改善するのか、それとも悪化するのかといった違いは、ここから生まれます。



腰痛を改善するには、トレーニングに正しく取り組み、正しい方向性でレベルアップしていくしかありません。


すごくつまらなく聞こえる人もいるでしょう。

ほんとうは、僕も「このトレーニングだけやれば、腰痛は怖くありませんよ」と紹介できればいいのですが、それではウソになります。



「原因を考えましょう」というより、とりあえず色々なトレーニングやストレッチをやってみたりする方が簡単ですし、治してくれる場所を探す方が、改善に向かっているような気になってしまいます。




ただ、私がトレーニングサポートするときは、「この動きができないときは、このトレーニングでできるようになってから、こっちに進みましょう!」といったように、どれだけ遠回りのように見えても、一つずつステップを踏んでいくようにしています。




10年以上サポートしてきて、これが一番の近道だと確信しています。


正しい方向性でトレーニングに取り組んでいけば、腰痛を改善するどころか、腰痛になりにくい身体を作ることができます。


というより、腰痛に負けない身体を作るには、マッサージや整体をただ受けているだけでは、どうやってもできません。




筋トレは、腰痛を改善していくためだけではなく、健康を獲得・維持していく上で、間違いなくやった方がいいものです。


しかし、上でご紹介したように、あくまで自分に合ったメニューを選んで、それらを正しく行なって、継続していくことが大前提になります。


ですので、腰痛の人が筋トレをする場合は、特に気をつけておこないましょう。



これから腰痛を筋トレで改善したいと思っている方もいるかもしれません。


そういった方が筋トレで腰痛を悪化させずに、少しでもより良い方へ身体を導くために、少しでもご参考いただけたら嬉しいです。

Toshi
もしいくらトレーニングをやっても、正しい方向で改善しているのかわからないという方は、一度プロのサポートを受けることをお勧めします。

対面でのパーソナルトレーニングサービスは腰痛専門パーソナルトレーニングコースをお勧めしています。

また、オンラインでの腰痛サポートコースは、メルマガ会員の方のみに告知しております。

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編集後記

これは以前トレーニング依頼のご相談を頂いたときに、カウンセリングでクライアントの方から聞いた話になります。


自分なりに、普段トレーニングや運動を週2,3回やっていたのに、腰痛で病院に受診したら、運動を勧められた、といった内容です。


あなたもこんな経験ってありませんか?


ふだん自分なりに運動をやっていたのに、運動を勧められたんですよ!


「じゃあどの運動をすればいいんですか?って聞き返したくなりました」とその方はおっしゃっていました。




腰痛というのは、長年の間違った身体の使い方も原因の一つです。


それを改善していくには、それなりの期間が必要になります。

長い期間をかけて、間違ったことをやっていたら、このようなことにもなってしまうので、お気をつけください。


せっかく運動するなら、ちゃんと健康につながる運動をした方が絶対にいいはずです。

Toshi
いかがだったでしょうか?本文でも少し触れましたが、『一番効果的な筋トレメニュー』や、『一番効果的なやり方』というのは、これです!、と提示できるといいのですが、こればかりはどうしても人によって変わります。もし本当の意味で、腰痛を改善していくのであれば、ちゃんと原因を把握したり、今の身体の状態がどうなっているのかということに目を向けることが一番の近道になるんですよね。最後は、月並みなまとめになってしまいましたが、これが真実です。あなたの腰痛がより良い方へ向かうことを願っています。

腰痛専門パーソナルトレーニング・プログラム

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Fit Axisのパーソナルトレーニングでは、腰痛を改善していきたい方のために、腰痛専門のパーソナルトレーニングプログラムをご用意しています。


全米スポーツ医学協会公認のパーソナルトレーナーによる腰痛改善プログラムを、原宿・千駄ヶ谷・広尾のパーソナルトレーニングジムで受けることができます。


『腰痛を改善していくには何をすればいいのか』

『どういった手順で』

『何から始めていけばいいのか』


腰痛改善のためのステップを知りながら、パーソナルトレーニングで実践を通して改善し、腰痛に負けない身体を正しくつくっていくことができます。

トライアルコースをご用意しています。


『いろいろな治療をしてきたけど、なかなか改善しなかった方』『マッサージなどのその場限りの対処ではなく、根本的に身体を改善して腰痛をなくしていきたい方』は、以下のリンクをご確認ください。


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ABOUTこの記事をかいた人

【全米スポーツ医学協会公認のパーソナルトレーナー】【動作改善のスペシャリスト】 順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。 卒業後、身体をより良くするためには、なぜ人の身体が壊れるのかを知らないといけないと考え、オリンピックトレーナーの治療院で経験を積む。 その後独立。 そういった経験から、ただ魅せる身体作りをするのではなく、『スタイリッシュでかつ動ける身体』づくりをサポートするため、パーソナルトレーニングやセミナー活動、当サイトFit Axisメディアを運営している。分かりやすいトレーニング指導とコンディショニング整体を組み合わせる効率的なパーソナルトレーニングセッションや、豊富な事例から導き出されたセミナーが実践的だと好評。過去には最大700名の前でのセミナー実績がある。