太田 敏彦
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ゴルフが好きな人なら、もっと上手くなって、もっと飛ばしたい。。
そう考える人はたくさん多いと思います。
パーソナルトレーニングを受ける人の中には、ゴルフをやっている人も多く、「飛距離をあげるにはどんなトレーニングが有効ですか?」という質問もたくさん頂きます。
当たり前ですが、飛距離をアップさせる上で大切なことは、ヘッドスピードを速めて、いかにインパクトをボールに伝えるかということです。
そして、そのヘッドスピードを高めるためのトレーニングで、オススメしているトレーニングを今回はご紹介していきます。
それは、メディシンボールを使ったトレーニングです。
今回ご紹介していくトレーニングは、やり方だけではなく、どのようにトレーニングメニューに入れていくかということがとても大事です。
ここを外すと、効果は出ませんので、その辺りも含めてご紹介していきますね。
僕自身も初めて取り入れたのが高校の時ですが、正しくやりさえすれば、確実に効果を体感できますので、僕の実体験も合わせて解説していきます。
飛距離アップを体感したいなら、メディシンボールトレーニングが有効
ところで、メディシンボールってご存知ですか??
約1〜3kgくらいの重さのトレーニング専用ボールです。
その一番の特徴は、ボールで丸いために、ダンベルやバーベルと比べて投げることも可能だということ。
投げることができる最大のメリットは、動作から生じたパワーを自分で止めなくていいために、身体に負担をかけることなく、最大パワー発揮したトレーニングが可能になります。
たとえば、ベンチプレスを想像してみてください。
軽め(MAXの約40〜50%)に設定して、爆発的に思い切り挙げたとしても、当然ですが、腕が伸びきったところまでしか挙げることはできません。
そして、腕が伸びきったところで、思いっきり挙げたバーベルを体で受け止めなければいけないですよね。
そういった特徴があるために、パワートレーニングとしては不完全なうえに、関節にはどうしても負担がかかってしまいます。
しかし、メディシンボールを使えば、そういったデメリットを排除して、パワーを生み出すことにより集中できるようになります。
ですから、メディシンボールは、ゴルフなどの競技パフォーマンスを高めるためにはとても実用的なトレーニンググッズなんですね。
パワートレーニング以外にも、こんな形で使うこともできますので、合わせてご参考ください。
『ゴルフスイングを安定させる上で効果的なメディシンボールトレーニング』←こちらの記事でもメディシンボールを使っています。
では、早速メディシンボールを使ったパワートレーニングを2つほどご紹介していきます。
メディシンボールオーバーヘッドスロー
メディシンボールオーバーヘッドスローは、サッカーでいうスローインと同じ動作です。
頭上にメディシンボールを持ち、体のしなりを使ったパワーをボールに伝えて投げていきます。
大事なことは、腕で投げないこと。
身体を少しそらして、大きく腕を振りかぶって、その反動を使って投げることで、身体の連動性を使うことがとても大事です。
反動を使っていいの??と思う方もいるかもしれません。
しかし、このメディシンボールトレーニングは、筋力を鍛えることが目的ではなく、身体を連動させて、いかにパワーを生み出すかということが目的なので、反動を使わないと、むしろ効果はありません。
メディシンボールツイストスロー
そして、もう一つのメディンボールトレーニングがこちらです。
このようにツイスト動作を使って、投げていく動作です。
このトレーニングなんかは、オーバーヘッドスローと比べて、ツイスト動作が入っている分、ゴルフのスイング動作により近いトレーニングになります。
写真だと、投げる局面を撮れていませんが、実際にメディシンボールを投げていきます。
これも、それぞれの筋肉や関節の可動域をいっぱいに使って、連動させて生み出したパワーをボールに伝えて投げていくパワートレーニングです。
フィットネスジムでは壁に投げることを基本的には禁止しているので、パートナーに投げたり、屋外でトレーニングすることをおすすめします。
パーソナルトレーニングで取り入れる時は、僕の場合、衝撃吸収クッションを持つことでクライアントのメニューに加えたりしています。
ご参考までに。
メディシンボールトレーニングの注意点
これらのメディシンボールを使ったトレーニング。
当然ただ強く、思い切り投げればいいというものではありません。
『投げ方』というよりは、『体の使い方』が正しくないと効果は出ないので、まずは体が正しく動ける状態を作っていきましょう。
そして、正しい動作を繰り返すことができるという前提で、どのくらいやればいいのか、といった疑問が生じると思います。
このメディシンボールトレーニングはたくさんやればいいというものではありません。
筋力をスピードに変えていくのがトレーニングの目的です。
ですから、可能な限り集中力を発揮して、今持っている最大スピードを維持できる限り、というのが正解になります。
集中力が切れたり、少しスピードが鈍くなったら、それ以上繰り返してもあまり意味がありませんので、そこはしっかりと見極めなければいけません。
メディシンボールトレーニングで効果を出すための一番大切なポイント
今回ご紹介したメディシンボールスロートレーニングは、専門的には『プライオメトリックトレーニング』というものに分類されます。
プライオメトリックトレーニングとは、『爆発力を高めるトレーニング』です。
つまり、瞬発力を求められるスポーツであれば、必ず取り組みたいトレーニングです。
ゴルフは、一瞬でパワーを生み出し、それをボールに伝える瞬発力の競技ですよね。
ですから、力をパワーに変えるための専門的なトレーニングをすることで、よりゴルフに必要な身体に変えることができます。
そのための1つの手段としてプライオメトリックトレーニングはとても有効です。
メディシンボールを使ったものだけでなく、スクワットジャンプやプッシュアップジャンプのように、器具を使わない形でもいろいろと取り入れることができます。
プライオメトリックトレーニングは、まさに筋肉の質を良くして、動ける身体を作るトレーニングです。
僕自身がこれを取り入れたのは、高校の頃ですが、その効果は絶大でした。
順天堂大学の入学テストには、筆記以外に体力測定もあり、その一つの『垂直跳び』で70cm後半まで記録を伸ばしています。
垂直跳び80cm前後はプロのバレーボール選手の平均と全く変わりません。
それを高校卒業時に出してるわけですから、それだけ効果的なトレーニングなんですよね。
しかし、メディシンボールを含めたプライオメトリックトレーニングは、一つ条件を満たさないと効果があまり出ません。
それは、基礎体力をしっかり積んでいることです。
パワーとは、そもそも『力』と『スピード』を組み合わせたものです。
そしてプライオメトリックトレーニングでは、スピードをより重視したトレーニングです。
ただ、このスピードを生み出すのは、結局『力』がないと生み出されないんですね。
そのあたりは、陸上の短距離選手を思い浮かべていただくと、容易に想像していただけるのではないでしょうか。
ゴルフのタイガーウッズ選手でもベンチプレス100kgは軽々あげてしまいます。
ですから、筋力トレーニングを取り入れたり、関節の可動域を広げたり、そういった基礎体力を積み上げてから、メディシンボールなどのプライオメトリックトレーニングを取り入れると、その効果を間違いなく体感していただけます。
プロ選手でも、シーズンオフでしっかり体力をつけてから、仕上げに取り入れたり、シーズン中でコンデイションを見ながら、取り入れる上級者トレーニングです。
プライオメトリックトレーニングでよく指標にされるのが、ベンチプレスであれば体重と同じ重さを、スクワットであれば体重の1,5倍を、といった基準で、言われたりもしますが、そういうことなんですね。
ですから、プライオメトリックトレーニングは、しっかりトレーニングを積み重ねたうえで、かつ、ただ思い切りやればいいという類のトレーニングではないので、最初のうちはトレーナーに相談する方が効率的だと思います。
あなたのゴルフパフォーマンスアップにご参考いただけたら嬉しいです。
またメディシンボールは、ゴルフスイングを安定させるためのトレーニングをするときにも利用できます。
こんなトレーニングもおすすめですよ。
ゴルフスイングを安定させる上で効果的なメディシンボールトレーニング
また、ゴルフのために筋トレを取り入れていくときの全体的な考え方などは、こちらの記事もご参考いただけると思います。
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