太田 敏彦
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前回のライザッププロテインについての記事を書いているときに、ふとスポーツドリンク全般について一度書いておきたいと思いました。
なぜそう思ったのかというと、Fit Axisでは、世間一般でいいと思われていたり、なんとなくイメージで決めてしまいがちな行動を、正しく捉えなおすことによって、身体のコンディションを上げてほしいからです。
ライザップは確かに2ヶ月間の成果は出ますが、そのイメージからあのプロテインドリンクを飲んでしまうと間違えてしまいます。
それ以外にも、イメージでなんとなくいいと判断してしまうものの例としては、
『ゼロカロリー』、
『ノンオイルドレッシング』など。
また『スポーツドリンク』もそのうちの1つです。
今回はスポーツドリンクとトレーニング効果の関係についてお伝えしていきます。
スポーツドリンクが生まれた逸話
トレーニング運動中にスポーツドリンク(糖質の入ったドリンク)を摂取すると、競技成績が上がることは昔から確認されています。
スポーツ界ではよく知られていることですが、1930年代にハーバード大学の研究所に飼い犬がいて、その犬にスポーツドリンクを飲ませた場合とそうでない場合では、トレッドミルでどのくらいの時間走るのか、という実験が偶然行なわれた話です。
結果は、10時間ちかくの差が出たということでした。
運動中の糖質摂取に関しては、それだけ古い頃から言われています。 (今回紹介した話は、犬ですけどね)
それ以外にもゲータレードというポピュラーなスポーツドリンクが生まれた逸話などもかなり有名です。
アメフト競技において、あるチームが逆転大勝利をした試合で、医師がチームのために作ってあげた”砂糖や塩・レモンなど”が入ったドリンクがメディアで取り上げられ、商品化された話です。
このように、トレーニング中や筋トレ後のエネルギー補給をするとパフォーマンスが上がるというのが定説になり、それを実現するためにスポーツドリンクが生まれました。
筋トレ中にスポーツドリンクって効果あるんですか?
ゲータレードはあまり見かけませんが、ポカリスエットやアクエリアスなどはスポーツドリンクの国民的ドリンクとして飲まれています。
憧れのアスリートのスポーツシーンの映像とそのアスリートが飲んでいる光景を使ったCMを見れば、圧倒的な競技パフォーマンスの秘訣はそのスポーツドリンクにあるのでは、と思ってしまいそうです。
そして、汗によりミネラルバランスが崩れるからそれを補給しよう、なんて言われると、なんとなく理にかなっているから、なんとなく手を伸ばしている方もおおいのではないでしょうか。
ただ、なんとなく良いというイメージだけで行動を決めてしまうのはナンセンスです。
炎天下のもと、スポーツ競技で2,3時間激しく動いて汗を流している学生ならまだしも、例えばフィットネスクラブや自宅での筋トレ、また30分〜1時間程度のジョギングであれば失うミネラルも限られています。
また、普段の食事で『減塩』が推奨されるほど、塩分に関しては摂取過多の傾向があるため、あえて摂る必要のある人はそうそういません。
ポカリスエットやアクエリアスは一本に約100〜130キロカロリー入っているので、ダイエットのために運動しているのであれば、本末転倒です。
最近では、BCAAなどのアミノ酸、クエン酸などが身体にいい、ということが浸透してきていることもあって、アクエリアスなどのスポーツドリンクにもBCAA(アミノ酸)配合と記載されていたり、クエン酸が入っていたりします。
今回、気になったので初めてその配分量を調べてみたのですが、アクエリアスの場合、BCAA(アミノ酸)で2,5mgで、さすがに驚きました。
BCAA(アミノ酸)のサプリメントでは、たいてい1回の摂取基準として2,000mg〜5,000mg程度がスタンダードなので、さすがにこれでは身体に効くほどの効果はでません。
純粋にBCAA(アミノ酸)やクエン酸の効果を期待するならそれぞれのサプリメントを摂るほうが身体にとってはよっぽど合理的です。
まとめ
まとめておくと、汗によって失われたミネラルを補うためや、BCAAやクエン酸配合という記載があるからといって、それを決してスポーツドリンクを飲む理由にしてはいけないんですよね。
むしろBCAAやクエン酸効果よりも、人工甘味料や酸化防止剤などの、商品化する上での規制により入っている添加物によるデメリットのほうが大きいです。
水分を補うなら基本は『水』です。
もしミネラルや他の栄養素を補う必要があるなら、まずは普段の食時でどれだけ摂っているのか。
現在の食生活によってどういった数値が出ているのか。
そして運動強度や頻度はどれくらいで、トレーニング中どういう悩みを感じていて、何を改善したいのか。
こういったのを考慮した上で、摂取するかどうかを考えていってください。
身体に摂取するモノを、イメージでなんとなく決めて知らず知らずのうちにコンディションを下げる原因を作らないようにしましょう。