太田 敏彦
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「一生懸命トレーニングをしているのに、どうも身体が変わっている実感がない…」
「そろそろ筋トレを始めて、半年・1年も経つけど、体脂肪は減らないし、筋肉量も増えていない」
筋トレをやっているはずなのに、その効果がいまいち感じられなくてお困りではありませんか?
筋トレは、ボディメイクだけではなく、体調を整えたり、健康を増進していくためにはとても有効な手段です。
しかし、ただ定期的にやれば成果が出るというものではありません。
やり方が悪ければ、何十年フィットネスジムに通っているけど、結局効果が出ないケースもとても多いです。
せっかく筋トレのために時間をとって、一生懸命トレーニングをしているのに、成果が出なかったら、それってすごく勿体無いですよね。
ここでは、筋トレで効果がいまいち感じられない時に見直したいポイントを5つご紹介していきますね。
筋トレで効果が出ないときに見直すべき5つのポイント
毎日筋トレをしていませんか?
「腹筋と背筋は毎日15回ずつトレーニングしています」
「スクワットを毎日30回やるようにしている」
意外とこういう人は多いのではないでしょうか?
筋トレを今までやったことのない人であれば、上のような方法は、最初のうちに『運動慣れする』という点で、とても効果的です。
また、筋トレをより効果的にするためには、正しいフォームで行なうというのも、必須条件の一つです。
そのため、筋トレ初心者であれば、正しいフォームを習得するためにも、ある程度の回数を毎日行なうというのはとても大切なことになります。
しかし、筋トレをして効率的に筋肉をつけていきたいのであれば、毎日筋トレをすることはおすすめしません!
その理由は2つあります。
1つは、ご存知の方も多いと思いますが、筋肉をつけるためには回復の期間を設けなければいけないからです。
筋トレ自体の目的は、筋肉をつけることではないんですね。
筋トレの本来の目的は、負荷を与えて、筋肉(細胞)を破壊することにあります。
破壊した筋肉が修復するためには、『十分な栄養』と『適切な休養』が不可欠になります。
もし毎日筋トレすると、回復期間がなくなってしまい、十分に回復しないまま負荷を与え続けることになるので、筋トレの効果は出にくくなってしまいます。
そして、もう一つの理由は、『筋トレの負荷が弱くなってしまう』ということです。
毎日筋トレを行なっているというのは、逆に言えば、毎日行えるような軽い負荷しか身体に与えていないことになります。
効率的に筋肉をつけていくためには、『適切な負荷を与える』ことも大切なポイントの1つです。
いつも同じような負荷では、ちょっとした運動にはなっても、筋肉をつけることはできないので、身体の状態や体力レベルに応じて、徐々に筋トレの負荷を変えていきましょう。
食事は正しくとれていますか?
筋トレで効率的に筋肉をつけるには、上でも少し触れましたが、『十分な栄養』と『適切な休養』は不可欠です。
そして、そのためには適切な食事が必要なのですが、筋トレのやり方やメニューばかりに目がいってしまい、食事をおろそかにしてしまっているケースも少なくありません。
もしかしたらこれをご覧のあなたも心当たりはありませんか?
筋トレに効果のある食事と聞くと、『プロテイン』や『鳥のササミ肉』をイメージする方もいらっしゃいますが、別にそれを食べないと筋肉がつかないというわけでは決してありません。
『鳥のササミ肉を食べる』や『プロテインを飲むようにする』というのは、あくまで『手段の一つ』です。
筋トレで効率的に筋肉をつけるのであれば、食事でほんとうに大切なことは、まずはタンパク質量を十分に摂るということです。
どれくらいタンパク質を摂ればいいのかについては、まず目安にしたい量は、『(体重×1.2)g』は最低限摂っておきたいところです。
それが慣れてきたり、トレーニングの強度が上がってきたら、『(体重×1.5)g』くらいをできれば目指していきましょう。
例えば、体重60kgの人であれば、1.2をかけると、タンパク質を72g目安に、そして1.5をかけると90gを目標に摂っていきます。
この数値が多いのか、少ないのか、また普段どれくらい摂れているのか、分からない方も多いと思います。
私も色々なクライアントの方の食事サポートをしてきましたが、よっぽど食事に対して意識していない人でない限りは、体重の数値分さえも摂れていないことが大半です。
それ以外にも食事については、意識することはありますが、筋トレ効果を高めるためにはまずは、タンパク質の摂取量がとても大切になってくるので、一度見直してみてください。
種目数とセット数が多すぎませんか?
さて、ここまでは効果を高めるための筋トレとの向き合い方について、解説してきました。
ここからは、筋トレのメニューの組み方について触れていきたいと思います。
フィットネスジムで一生懸命頑張っているのに、思うように身体に反映されていないという方の場合、意外と多いのがこのケースです。
種目数とセット数が多すぎるんですね。
要はトレーニングのやりすぎです。
例えば、胸のトレーニングであれば、ベンチプレスもやった後に、ベンチの角度を変えて、トレーニング(インクラインプレス)を同じセット数やって、さらにダンベルフライやプッシュアップで追い込んだり。
これは胸という部位に対して、3種目,4種目行なっていることになります。
よっぽどトレーニング慣れした人であれば、こういったトレーニングをスタンダードにしている人も多いのかもしれません。
しかし、筋トレ初心者や、2,3年しか筋トレをしていないケースでは、たいていは上のようなメニューはマイナスに働くことが多いんですよね。
身体を鍛えるトレーニングのやり方はたくさんあります。
しかし、やればやるほど、その分身体に反映されていくかというと、そうではないのがトレーニングの面白いところだと思います。
もし思うように成果が出ないのであれば、この点を見直してもいいかもしれませんね。
正しいフォームで行なっていますか?
4つめの効果的な筋トレ方法は、『正しいフォームで行なう』ことです。
とても当たり前なことで、簡単そうに思うかもしれませんが、これがけっこう難しかったりするんですね。
何が難しいのかというと、正しいフォームで行なうためには、2つのことが関わってくるからです。
1つは、『正しいフォームを知らなければいけないということ』です。
これはある程度イメージしやすいと思います。
どういったのが正しいフォームで、どんなフォームが間違ったやり方なのかを知らないと、そもそもトレーニングはできないですよね。
もう1つは、『身体の状態を知る』ということです。
実は、正しいフォームを知っていても、それができないケースっていうのはとても多いんですね。
自分ではできているつもりでも、本来動かさなければいけない部分が動かずに、代償運動が起こってしまう。
そういったのを防ぐためには、まずどの部位が原因になっているか知らなければいけません。
つまり、それが『身体の状態を知る』ということです。
身体の状態というのは、『どの筋肉が硬いのか』とか。
『どこの関節が使いにくくなって』いて、『普段どのような動作のクセ』があって、『どんな骨格・筋バランスになっているか』など。
これは人によって全く変わってきます。
ですから正しいトレーニングフォームを知っていても、それができない場合は、その原因を見極めて、改善していかなけません。
しかし、先ほどもお伝えした通り、人によってそのアプローチ方法は全く変わってきます。
そのため本来は、信頼のできるパーソナルトレーナーにフォームチェックをしてもらうのが、ベストです。
ただ、全ての人が頼めるかというと、状況によってはなかなか難しいですよね。
そういう場合のために、ここでは一つだけ自分でもできる正しいフォームのチェック方法をお伝えしておきたいと思います。
それは、それぞれのトレーニングにおいて、『使わなければいけない筋肉』と『使っている筋肉』を照らし合わせることです。
これをトレーニングをしているときやそれぞれのトレーニング直後におこないましょう。
要は、『どこの筋肉を使っていて』『ほんとうはどの筋肉を使わないといけないのか』確かめましょう!ということですね。
ただなんとなく筋トレをしていても、効果はなかなか出ません。
もちろんトレーニングを行なっているときに、膝を前に出しちゃいけないなど、フォームなどのポイントを意識することも大切です。
しかし、そのポイントを意識した結果、目的とするところにアプローチできているかをしっかりと確かめることも忘れないように、トレーニングしていきましょう!
1セットごとに余力を残していませんか?
最後の筋トレ効果を高めるためのポイントは、『1セットずつしっかり追い込むということ』です。
つまり、余力を残さないようにトレーニングしてください!
効果が出ていないほとんどの方に共通するのは、コレができていないことが、原因の1つになっています。
例えばフィットネスクラブで「10回3セットやるように」といったアドバイスもよく言われていたりしますが、人によって体力は違うので、あまり意味がないんですね。
もっと言えば、同じ人でも体調によって、できる回数は毎回変わります。
「◯回やろう!」とトレーニング前に決めるのは、目安で設定するならいいのですが、実際はトレーニングをしてみないと分からないのが実情です。
もし「あと5回、10回できたかな」くらいのトレーニングになっているのなら、少し強度の高いメニューにチャレンジしたり、セット数を増やすなど、いろいろ工夫はできると思います。
トレーニングでしっかり筋肉細胞を壊して、トレーニングの効果を高めていきましょう!
有酸素運動はするべき?
「筋トレと有酸素運動は、どのようにして取り組んだらいいの?」と疑問に思う人は多いのではないでしょうか?
もしあなたが筋トレの効果を高めて、筋肉を効率的につけていきたいなら、有酸素運動はやる必要はありません。
なぜなら有酸素運動は、筋トレの効果を妨げる可能性の方が高いからです。
ジョギングやランニングは、健康そうなイメージがとても強いものの1つかもしれません。
しかし、実はダイエット効果もあまりなければ、筋肉を分解してしまい、効率的に筋肉をつけるどころか、逆効果になってしまうことの方が多い運動の一つです。
よっぽどジョギングやランニングが好きでないなら、かけた時間の割にたいして効果は得られないので、トレーニングメニューにわざわざ入れなくてもいいと思います。
ここまで書いて、それでも筋トレの効果を高めたいし、有酸素運動も取り入れたいと思っているのであれば、次の2つの方法をおすすめします。
それは、『筋トレの後に疲労を取り除く目的で有酸素運動を入れる』のか、『アクティブレスト(積極的休養)として、筋トレをしない日に行なう』といったやり方です。
どちらも有酸素運動の目的は、疲労回復や休養として行なうようにすることで、筋トレの効果を得ながらも、有酸素運動の効果も引き出すことができます。
ご参考までに。
筋トレするならジムに通う方がいいの?
筋トレをしようと思ったら、フィットネスジムに通う選択肢は、誰もが考えたことはあるのではないでしょうか?
ジムに通った方がいいのかどうか。これに正解はありません。
フィットネスジムに向いている人もいれば、向いていない人もいます。
自分は通えるか分からないと不安を抱えている人でも、通い始めたら、ヘビーユーザーになっていたり。
また逆に、運動好きな人が、通い続けられるかと言ったら、必ずしもそうとは限りません。
そこでここでは、パーソナルトレーナー目線で、フィットネスジムのメリットとデメリットを簡単にお伝えして終わりにしたいと思います。
ジムに通うメリットは、何と言っても、筋トレメニューのバリエーションを増やせることです。
もちろんメニューだけではなく、ダンベルやバーベルなどの重りも豊富なため、身体にかける負荷のバリエーションも増えますよね。
筋肉を効率的につけていくなら、刺激を変えるというのはとても大切なことなので、フィットネスジムはとても効果的な施設・空間になります。
その一方で、わざわざジムに通ったりしなければいけない手間が発生します。
自宅などであれば、通う必要はありません。
しかし、フィットネスジムは運動やトレーニングをするためだけの場なので、ジムが家の隣などにない場合は、わざわざそのためだけに通う必要があります。
当たり前のように思うかもしれませんが、これはかなりハードルが大きいことです。
例えば、職場にジム施設があったり、住んでいるマンションにジムが付帯しているなら、まだそのハードルは多少小さくなるかもしれません。
日ごろから当たり前のように行っている(通っている)場所なら、ついでに筋トレしてみようということもできます。
しかし、そうでないなら、トレーニングをするためだけにジムに通い、そしてまずそのために時間を作らないといけなくなります。
トレーニングに対しての意識が高かったり、続ける仕組みを自分なりに確立して工夫していないと、なかなか継続は難しいかもしれません。
そういう背景もあり、パーソナルトレーニングや合同トレーニングで一緒にトレーニングするスタイルが流行っているのでしょう。
結論としては、フィットネスジムは通えるなら、通ったほうがいいということ。
しかし、もしトレーニング初心者でこれからトレーニングを始めるのであれば、いきなりフィットネスジムに通い始めるのではなく、まずは自宅でトレーニングをはじめて、トレーニングの刺激が足りなくなってきたら、通ってもいいかもしれませんね。
ご参考までに!