太田 敏彦
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腰に巻きつけるトレーニングベルトを見たことはありますか??
フィットネスジムでトレーニングをすることに慣れている方は、おそらく見たことがあるのではないでしょうか。
また、テレビなどでもウエイトリフティングなどで、ちらっと見たときに、ベルトを巻いていたというのが記憶に残っている人もいるかもしれません。
実際、ぼくもこのようにトレーニングベルトは、たまに使うことがあります。
ところで、このトレーニングベルト、果たしてどんな役割があるかご存知ですか?
また、どういったときに使うといいのでしょうか。
『トレーニングベルト=腰を守るもの』と考えている人は多いかもしれません。
しかし、そういった認識でなんとなく腰にまくだけでは、その効果も薄れてしまいます。
トレーニングベルトについて正しく知っておくことで、腰痛を予防するだけではなく、トレーニングをより効果的なものにすることができます。
そこで、今回はトレーニングベルトについて解説をしていきます。
また、トレーニングベルト以外の腰痛にオススメの器具を知りたい方は、こちらの記事も合わせてご覧ください!
パーソナルトレーニングで使う腰痛解消のトレーニング器具を一挙紹介
なぜトレーニングベルトをするのか??トレーニングベルトの3つの役割
トレーニングベルトはパワー発揮を促進!!
ジムに頻繁に通ってトレーニングをしている人には、トレーニングベルトをしている人も多いです。
また、テレビなどでウエイトリフティングの試合などを見るときも、腰にベルトを巻きつけている人を見たことはありませんか。
そのせいか、トレーニングベルトと聞くと、重いものを持ち上げるときにつけるもの、と考えている人も多いかもしれません。
実際、トレーニングベルトは高重量を挙げるときに、とても役立ちます。
トレーニングベルトをすることで、腹圧が高まって、力発揮がしやすくなるんですね。
腹圧が高まって体幹が安定することによって、力がうまく連動して、大きなパワーを発揮できるようになります。
腰痛予防にトレーニングベルトは有効!!ただし・・・
腰痛予防にトレーニングベルトは確かに有効です。
これは間違いありません。
実は腰痛のためのコルセットも、トレーニングベルトと全く同じ原理です。
トレーニングベルト(コルセット)をすることによって、腹圧が高まり、腰の負担を少なくすることができます。
ただし、もしあなたが腰痛になりたくないからといって、予防のためにジムのトレーニング中、トレーニングベルトをずっとしているのなら、それはおすすめできません。
なぜかというと、それは腹圧を高めて、体幹を正しく使うことがいつまでも学習できないからです。
ほとんどの人にとって、トレーニングの目的は、腰痛などの疾患にならない身体をつくることが、1つの目的です。
しかしトレーニングベルトばかりに頼っていると、身体はトレーニングベルトをしていることに慣れてしまい、腰痛を予防するために必要な筋力が衰えてしまいます。
コルセットも同じ原理であるため、考え方は同じです。
詳しくは、こちらの記事をご参照ください!
ぎっくり腰などの緊急なときは仕方ないですが、いつまでもコルセットをしていたら、身体に本来備わっているコルセットの役割をする筋肉は徐々に弱くなるのでご注意ください。
トレーニングベルトの意外な効果:関節の機能アップ
これは、1の『パワー促進効果』と重なる部分もありますが、腹圧が高まると、関節の動きがよくなります。
なぜかというと、体幹が不安定だと、身体の各関節は安定する部分を失い、動きにブレーキをかけてしまうからです。
この辺りは説明がしにくく、パーソナルトレーニングなどでは実際に体感してもらうと、ご理解いただけます。
とりあえずここでは、そういう役割もあるんだという程度で、留めていただけたらと思います。
腰痛予防のためのトレーニングベルトの正しい使い方
さて、トレーニングベルトの効果について、ご理解いただけましたか??
じゃあ実際トレーニングベルトをどのように使っていけば、腰痛予防に最も効果的なのかということが気になるかと思います。
これについては、ある程度見解が分かれるところではあります。
しかし、ウエイトリフティング競技の経験やパーソナルトレーナーとしていろいろなクライアントをサポートしてきた経験から、確実にお伝えできるトレーニングベルトのポイントを解説していきます。
トレーニングベルトを筋トレ中ずっと使用してはいけない
トレーニングベルトは、すべてのトレーニングにおいて必要かというとそんなことはありません。
とくに腰を痛めるリスクが高いトレーニングだけにのみ使うのが一番効果的です。
ですから、トレーニングベルトは基本的にはフリーウエイトのトレーニングの中でも、スクワット、デッドリフトは、負荷設定によって使うことをおすすめします。
場合によっては、ベンドオーバーローイングや、ショルダープレスなどもトレーニングベルトはしてもいいかもしれません。
ベンドオーバーローイングやショルダープレスについては動画でも出していたのでご参照ください。
ショルダープレスは、体幹をより使うのであれば、スタンディング(立位)がおすすめです。
またベンチプレスはどうなの??といったご質問をいただきますが、パワーリフティングの大会にでも出ない限りは必要ないというのが、Fit Axisとしての回答になります。
トレーニングマシンでの筋トレは使わない
よくジムのトレーニングマシンを使っているときもベルトをしている人がいますが、これはおすすめできません。
なぜかというとトレーニングマシンを使ったトレーニングは、体幹をあまり使わないため、トレーニングベルトの必要性が低いからです。
もう少し正確に言うと、トレーニングマシンはその設計上、体幹が不安定になって、体勢が崩れることが起こりにくいからです。
そのためトレーニングマシンでのベルトは、あまり意味がないことになります。
トレーニング経験1年未満はしなくていい
これは、目安で、今までフィットネスジムを見てきたなかでの基準ですが、ウエイトトレーニング1年未満の場合は、トレーニングベルトはする必要はないと思います。
1年未満ということは、トレーニングで扱える重さが、限られてくる上に、身体もトレーニングに適応する(成長する)段階であることがほとんどです。
せっかくトレーニング(負荷)に適応している段階ですから、わざわざベルトに依存して、体幹の筋力を高める機会を逸するのは、もったいないですよね。
また、1年くらいだと、扱える重さもある程度限られてきます。
トレーニング1年目で扱える重さと、ベルトをしないことによるリスクを天秤にかけたら、ベルトをしないで、体幹を正しく使うことや体幹の筋力を高めることを選んだ方がいいでしょう。
8RM以上の強い負荷をかける時のみ使用する
8RMとは何かと言うと、ギリギリ8回挙げることのできる重さをいいます。
つまり9回は挙げることのできない重さです。
ですから、8RM以上の強い負荷というのは、7回や5回などしか挙げることのできない重い重量のときに、トレーニングベルトをしましょう。
僕自身のトレーニングの場合、5RMくらいでの重さからトレーニングベルトを巻くことが多いです。
この辺りは目安ですが、要は軽い重量ではベルトに頼らないということが大事だと覚えておいてください。
トレーニングベルトについてのまとめ・付き合い方
トレーニングベルトは一般的には重いものを持ち上げるときに使うもの、と考えられています。
しかし、トレーニング経験が豊富な人にとっては、うまく付き合うことで、トレーニング効果を高めることも可能です。
また、腰痛の人にとっては、コルセットもトレーニングベルトと同じスタンスで付き合うべきです。
腰痛になりたくないからといって、いつまでもコルセットをしていたら、身体に備わっているコルセット筋は、どんどん弱くなってしまうので、ご注意ください。
腰痛予防のトレーニングを知りたい方は、以下の記事もご参考ください!
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