太田 敏彦
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最近、運動不足でどうも腰の調子が悪い…
腰痛の原因は、筋肉が減ってきているからかもしれない…
あなたが腰に痛みや違和感があるとき、こんな風に思ったことはありませんか?
腰に不調があると、生活習慣を無意識のうちに振り返るもの。
実際、腰痛の原因の一つは、運動不足や筋肉の衰えによる影響はとても大きいです。
腰痛を改善するために、ウォーキングなどの軽度の運動を取り入れる人も多いのですが、できれば筋トレを優先することをお勧めします。
(ほんとうは同時並行できると一番いいですね)
なぜ筋トレを優先させた方がいいのかというと、ウォーキングで運動不足は解消できたとしても、筋肉をつけることはできないからです。
であるのなら、筋トレをした方が、筋肉もつけられて、運動不足も解消できるので、一石二鳥ですよね。
そこで、今回は、腰が痛い時でもできる筋トレ法をご紹介していきます。
そもそも腰が痛い時に筋トレをしても大丈夫?
早速、腰が痛いときでもできる筋トレ法をご紹介していく前に、腰痛を抱えている人の中には、自分は筋トレをしてもいいのか不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
まずはそれについて回答していきますね。
と言っても、腰痛で筋トレをした方がいいのかどうかは、腰痛の程度によっても変わってくるので、ここでは一人一人にあったご提案をするのは、難しいでしょう。
しかし、確実に言えることが2つあります。
この2つを守って筋トレができたら、筋トレをやっても腰痛にそこまで問題が出ることはないでしょう。
ただし、そうはいってももちろん自己責任でお願いしますね。
少し話がそれましたが、その2つは、何かと言うと、『痛みがある動作は行わないこと』、そして『筋トレ後に腰に違和感や痛みが出るのであれば、そのトレーニングは行わないこと』。
この2つは、腰痛を改善するために筋トレと向き合う上で、とても大切になってきます。
なぜ痛みがある動作は行わない方がいいのかといと、私たちの身体は、痛みを避けるように無意識に動いてしまいます。
痛みがあるところをかばってしまうんですね。
つまり、痛みを感じながらする動作は、身体本来の正しい動作とは、かけ離れているため、正しくトレーニングできない可能性が高まります。
もちろん、痛みがある中でのトレーニングは、炎症を強めてしまうということもあるので、いずれにして避けた方がいいです。
また、筋トレ中に痛みがなかったとしても、筋トレをした後に、腰の違和感や痛みが増す場合も同じです。
腰の痛みが増しているということは、フォームが間違っているか、またそのトレーニング自体が間違っていることが考えられます。
腰痛でも、ただ闇雲に筋トレをすれば改善するかというと、そういうものでは決してありません。
筋トレは、腰痛を改善するには、とても有効な手段であることは間違いありませんが、メニューの選択やフォームによっては、悪化することもあるので、気をつけておこなっていきましょう。
筋トレをする上で、こちらの記事を読んでおいた方がいいかもしれませんね。
腰に負担がかからない等尺性収縮トレーニングとは
さて、筋トレがおすすめといっても、メニューや種類によっては、腰の負担が大きいものもあれば、少ないものもあります。
そのため最初のうちは、腰に負担がかからない筋トレを選びたいところですよね。
そこで、おすすめしたいのが等尺性収縮トレーニングという筋トレ法です。
耳慣れない言葉で、すごく難しそうですが、器具がなくても自宅などでできるとても簡単な筋トレ法です。
ぜひトライしてみてくださいね。
まずは、等尺性収縮トレーニングから説明していきます。
等尺性収縮トレーニングとは、直訳していくと、筋肉の長さ(尺)が等しい収縮トレーニングです。
言い換えると、筋肉の長さが変わらないトレーニングです。
つまり、動作を行なわないタイプのトレーニングをイメージしていただけたら、問題ないかと。
例えば、昔ながらのトレーニングである『空気イス』。
中腰でひたすらキープするあのキツいやつです。
これを読んでいるあなたも部活などでやった記憶ありませんか?
空気椅子は、等尺性収縮トレーニングの代表格ですね。
筋肉の長さが変わらずに力を発揮しているということで、等尺性収縮トレーニングになります。
また、例えば日常生活において、買い物の時に、下の写真のように持つことも、実は、等尺性収縮トレーニングの一つとも言うことができます。
買い物バッグの負荷をずっと腕で持ち続けていて、腕の筋肉の長さは変わっていないですよね。
このように等尺性収縮トレーニングは、負荷がかかっているけど、動作が行われずに、その負荷にただ耐えている状態を言います。
なぜ等尺性収縮トレーニングで筋トレしても腰に負担がかからないのか
等尺性収縮トレーニングについては、お分かりいただけましたか?
動かないけど、負荷がかかっている状態に耐えるようなトレーニングでしたね。
ここでは、なぜ等尺性収縮トレーニングで筋トレをしても、腰に負担がかからないのかということについて説明していきますね。
ここまで読んでくれたあなたであれば、等尺性収縮トレーニングがどういうものか、その特徴を考えていただくと、イメージしやすいのではないでしょうか。
腰に負担がかからない理由として一番大きいのは、動作を伴わないからです。
動きがないぶん無理なく筋トレできるので、他の筋トレと比べても腰の負担はかかりにくいんですね。
腰痛の場合、何かの動作をしたときに腰に痛みを感じるケースも多いと思います。
しかし、等尺性収縮トレーニングであれば、痛みのないところで負荷をかければ基本的には腰に問題はないですよね。
等尺性収縮トレーニングは、他の筋トレに比べて最も怪我のしにくいトレーニングであると言われるゆえんは、ここにあります。
ですから、もし腰痛が悪化しないか不安という方であれば、まずはこの等尺性収縮トレーニングの筋トレから初めていくことをお勧めします。
腰に負担がかからない等尺性収縮トレーニングメニューを3つ紹介
アイソメトリクス・レッグレイズトレーニング
一つ目は、アイソメトリクス・レッグレイズという等尺性トレーニングメニューです。
これは、腸腰筋という足を上げるときに使う筋肉を鍛えるためのトレーニングです。
腸腰筋は、メディアで取り上げられることもある筋肉なので、意外と知られていることが多いですよね。
もしかしたらあなたも聞いたことあるかもしれません。
腰痛とは、関わりのとても強い筋肉になります。
ただ、どこにあるかをイメージして行わないと効果が薄れてしまうので、せっかくなので下の写真で確認しておいてくださいね。
では、使う筋肉を確認したところで、このトレーニングのやり方をみていきましょう。
まず下の写真のように、仰向けで寝て足を上げていきます。
そして両手は、膝上のところを下(青色の矢印)に押していきます。
下に押し出していく力と同じ程度のパワーで、太ももを引き上げるようにしてください。
最初は5秒くらいのところから試してみて、違和感がなければ、15秒から30秒くらいを目安におこなってみましょう。
注意点としては、腕の力は多少入りますが、力みすぎないことがポイントです。
腸腰筋を使うことや意識できることが目的なので、腕ばかりに意識が向かないように気をつけてくださいね。
アイソメトリクス・キックダウン
さて、2つ目のトレーニングをご紹介していきますね。
次にご紹介するのは、アイソメトリクス・キックダウンという等尺性トレーニングメニューになります。
これも腰に負担がかからない筋トレメニューの一つです。
このトレーニングは、臀部(お尻)の筋肉をトレーニングすることを目的におこないましょう。
では、やり方を解説していきます。
このトレーニングも仰向けに寝た状態でおこないます。
仰向けに寝て、片足の膝裏を抱えましょう。
そして、かける負荷は、腕で膝を頭の方(青色の矢印)に引っ張るようにします。
その負荷に対して、臀部(お尻)の筋肉を使って、足を下におろすように力を入れていきます。
これも等尺性トレーニングの一つなので、基本的には、腕で足を引っ張る力とお尻の筋肉で足を下ろす力は同じなるようにしてください。
このトレーニングのポイントも、お尻の筋肉を使うことが目的なので、必要以上に腕などに力が入らないようにしましょう。
最初は5秒くらい保持してみて、問題がなければ15秒から30秒を目安におこなってくださいね。
アイソメトリクス・ヒップツイスト
では、さいご3つ目の腰に負担がかからない筋トレメニューをご紹介しますね。
3つ目のトレーニングは、アイソメトリクス・ヒップツイストです。
このトレーニングも臀部(お尻の筋肉)を使いますが、上でご紹介したアイソメトリクス・キックバックと比べて、横側の臀部である中臀筋という筋肉を鍛えることができます。
では、やり方を説明していきますね。
仰向けに寝て、片方の足を腰に負担のかからない範囲内で、クロスさせていきましょう。
そして、クロスさせた方の膝(青の矢印)に手を当てて押さえます。
その手で押さえている力に対して、中臀筋を使いながら膝を戻そうとして力を入れていきます。
注意点としては、このトレーニングは、多少腰もツイストされるので、もしおこなっていて腰がキツければ、控えるようにしましょう。
これも中臀筋を使えていることを感じるのが目的なので、無理に力を入れて、腰に負担がかからないように気をつけてくださいね。
知っておきたい等尺性収縮トレーニングのデメリットについて
さて、いかがだったでしょうか。
等尺性収縮トレーニングの特徴やメリット、具体的なトレーニングメニューについて解説してきました。
ここまでは、ご理解いただけましたか?
最後に等尺性収縮トレーニングのデメリットについて解説して終わりにしたいと思います。
ここまで読んだあなたであれば、等尺性収縮トレーニングのメリットについては、もう知っていますよね。
腰に負担がかからないトレーニング法なので、リスクが少ないというメリットだけ見ると、とても魅力的なトレーニングのように思えます。
しかし、どんなトレーニングにもメリットがあれば、必ずデメリットもあります。
ですので、大切なことはデメリットを正確に知り、そのカバーを正しく行なうことです。
では、等尺性収縮トレーニングのデメリットは、どんなことがあげられるでしょうか。
たいていメリットとデメリットは、裏返しであることがほとんどです。
ということはつまり、等尺性収縮トレーニングのデメリットは、『動作がないこと』です。
・・・
これだと少し分かりにくいですよね。もう少し解説していきますね。
当たり前ですが、私たちは生きていく上で、動かなければいけません。
ですので、最終的には、正しい動作をおこないながら、鍛えていくことで、意味のあるトレーニングをしていることになります。
等尺性収縮トレーニングというのは、力発揮をしたところだけは筋力が高まりますが、一連の動作を通して、力発揮するわけでも、また筋肉を伸ばしたりするわけでもありません。
わかりますか?
例えば、アイソレッグレイズであれば、このポジションから足をあげる部分の筋力は高まるんですけど、腿上げ動作全体に負荷がかかるわけではないですよね。
だから普通の筋トレに比べて、ストレッチ効果もないですし、また一連の動作が正しくできるようになるわけではりません。
いわゆる筋肉本来の動作性能を落とすことにもなってしまいます。
実は、こういったデメリットが等尺性収縮トレーニングにはあるんですね。
ですから、このデメリットをカバーするには、結局通常の筋トレも欠かせないということになります。
つまり、最初は腰に負担がかからない等尺性収縮トレーニングで力を出していくことに慣れていき、徐々に不安が減ってきたら、動作を伴ったトレーニングも取り入れていくことがおすすめです。
ポイントは、負担の少ないものから始めて、徐々にバリエーションを増やしていくこと。
これがとても大切になります。
ほとんどの人は、腰に負担がかからないものばかりを選んで、それだけをやり続けてしまうのですが、それではいつまでも腰痛は改善しません。
なぜならトレーニングの本質は、身体に負荷をかけて、筋肉(筋力)をつけていくことです。
負担がかからないものだけでは、いつまでも腰は強くならずに、腰痛に負けない身体を作っていくことはできないですよね。
だから、負担の少ないトレーニングから始めても、体力レベルや体の状態に合わせて、トレーニングをしていかなければいけないことは、ぜひ押さえておいてくださいね。
腰痛専門パーソナルトレーニング・プログラム
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