太田 敏彦
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100万部突破という売れに売れまくっている、こちらの本。
『体幹リセットダイエット』
ダイエットや健康に関心のある方なら本屋などで見たこともあるかもしれません。
モデルなどを中心にみられているパーソナルトレーナーの佐久間さんが書かれているこちらの本。
読む機会があったので、拝読しました。
そのなかで感じたことや、またダイエット効果を出すために特に大事なポイントなどを解説していきたいと思います。
体幹をリセットしてもダイエットは成功できない本当の理由
結局ダイエットは◯◯が10割
まず、この本を見たときに思ったのは、ネーミングがすごくいいですよね。
『体幹』と『リセット』という言葉だけで、体幹をリセットすればダイエットが成功しそうですよね。
しかし、この言葉からそのままイメージしてしまうのは尚早です。
なぜかというと、体幹をいわゆるリセット(歪みを整えたり、バランスを整えたり)してもダイエットはできないからです。
以前は、筋肉をつけたり、姿勢を改善して1日の代謝をあげることでダイエットできる、と考えられていました。
しかし、最新の研究では、いくら筋肉が増えたとしても、代謝は上がらないということが明らかになっています。
基礎代謝の内訳では、筋肉が占める割合は18%しかなく、8割以上は『内臓系』が占めていることが確認されています。
つまり、少し筋肉をつけたり、体幹をリセットして基礎代謝をあげても、ごくごく微量の消費カロリーであるため、ダイエット(減量)効果はほとんどありません。
シェイプアップや体型改善にこそ体幹トレーニングが有効
じゃあ、体幹トレーニングが意味がないかというと、そんなことはありません。
体幹トレーニングによって、姿勢が改善することによって、体型が改善(臓器の位置が本来の位置に戻るための効果)したり、正しい動作ができるようになったり、また肩こりや腰痛にも効果的です。
特に、『正しい動作ができるようになる』ということが体幹リセットにおいて、特に大事だという印象を受けました。
著書では、細く引き締めたい筋肉ほど重点的に鍛えてしまう人が多いけど、それは間違いとしています。
実際、そこは同感で、Fit Axisのパーソナルトレーニングにおいても、「二の腕を引き締めたい」とか「太ももの筋肉を引き締めたい」という方でも、その部位だけを重点的に鍛えるようなトレーニングメニューはあまり処方しません。
その理由は、すごく単純で、逆効果だからです。
たとえば、ダイエットのためにランニングを取り入れても、キレイに痩せていける人もいれば、下半身太りしてしまう人って身近にいませんか??
この違いが出てしまう原因こそが、正しい動作で走れているかどうかなんですね。
身体本来の動作をしないで、身体を効率的に使うことができないから、足に負担が集中してしまい、結果その負担(負荷)によって、太くなります。
この原理と同じで、スタイリッシュに引き締めたいのであれば、正しい動作ができるようになる方が、引き締めたい部位だけをただ鍛えるよりも、効果的だということです。
そして、正しい動作をしていくためには、体幹の役割が非常に重要なため、それを『体幹リセット』と表現しているのかなと思いました。
いずれにしても、大事なことは、『ダイエット』と『シェイプアップ』を明確にわけて読むことで、よりこの本の効果が高まると思います。
ダイエットで失敗しないために、実践したい3つのこと
さいごに、体幹リセットダイエットの本から、ダイエットで失敗しないために特に大事な部分を3つ抜き出してみました。
1ヶ月で落とす体重は、元の体重の5%程度にする
ダイエット(減量)しようと思ったときの、目標体重はどのように決めますか??
また、目標体重を獲得するまでの期間をどのように決めますか??
夏までに◯◯kg痩せたいとか、あのイベントまでには体型を整えたい、そう思う気持ちもあるでしょうが、1ヶ月で痩せられる限度は、ある程度決まっています。
この本では、1ヶ月に体重の5%程度としています。
その理由として、無理なダイエットは、リバウンドを引き起こすと記載されていて、実際その通りだと思います。
また、これについて別の視点から補足しておくと、身体にはホメオスタシスという機能があって、身体の状態が突然大きく変わると危機感を抱いてしまい、元に戻そうとする反応を引き起こすという機能も見逃せません
。
つまり、無理な食事制限をしてしまうと、危険を感じ、食べることを脳に強く要求するんですね。
最初のうちは、意志の力で我慢できても、意志力というのはスタミナのように枯渇するもの(※これも研究で明らかになっています)ですし、そもそも人間は常に我慢することはできません。
ですから、ダイエットを本当の意味で成功させるのであれば、無理のない範囲内で目標を設定するのがベストです。
個人的には、5%でも少し高いのかなと感じてしまいます。
そのあたりは、目標の期限と相談しながら、無理のない範囲内で決めていきましょう。
タンパク質を体重1kgあたり、1,5g摂るようにする
ダイエットをいざ、しようとなると、どうしても食事制限を考えてしまいがちです。
しかし、それでは長続きすることはできずに、結果ダイエットは失敗してしまいます。
ダイエットを成功させるためには、身体にとって無理なく行なわないと健康的に痩せることはできません。
健康的に痩せるために必要なことは、必要な栄養素を十分に摂取することです。
しかし、必要な栄養素といっても、たくさんありますよね。
まずはダイエット効果が高いタンパク質に目を向けることから始めるのが、最も効果的です。
タンパク質は、筋肉だけではなく、髪や皮膚、爪などをつくったりするため、身体にとってとても大事な役割を果たしている上に、食欲抑制の効果もあります。
まさにダイエット効果が最も高い栄養素といっても過言ではないんですね。
じゃあ、そのタンパク質を必要な分だけ摂取するためには、どのくらい摂ればいいかという疑問がわくと思います。
それがこの著書でも書かれてある『体重1kgあたり約1.5g』ということになります。
つまり、体重50kgの人であれば、約75g。体重70kgの人であれば、約105gです。
たいていは、この基準を下回っていることが多いです。(特に女性はその傾向が強いです)
この量を意識するだけで、体重が落ちたり、肌質が良くなったりという変化を感じる方も多いので、実践してみましょう。
このあたりの実践の仕方は、以前こちらの記事にも詳しく書きましたので、ご参考ください。
ダイエットが成功して、痩せたあとのことを考えるようにする
ダイエットの成功というのは、◯◯kg痩せることではありません。
適正体重を維持して、より健康的に、より充実した生活を送ることです。
著書によると、
やせて何がしたいのか、どんな生活を送りたいのか。
これがダイエットの成功条件です。
と記しています。
どうしても痩せることを目標にしていると、体重ばかりに目がいきがちですし、痩せることさえできれば、キープできると考えてしまいます。
この著書にも記されていますが、そういう特徴がある人ほど、なかなかダイエットが成功しないように思います。
実際、ダイエットにおいては、痩せたあとの生活をイメージすることはとても大事です。
それに加えて、Fit Axisでは、体重を『食習慣の基準や知識をあらわす指標』としてみています。
あなたが、どのくらい食に対して関心や知識があるのか、どういった状況で、どのような食事をとる傾向にあるのか、そういったことが体重にそのまま表れると考えています。
ですから、体重を見るのではなく、自分自身の食事に対しての基準や知識を見直したり、痩せたあとのことをイメージしたりすることでダイエットの成功確率は高まるでしょう。
パーソナルトレーニングでダイエットが無理なく成功する人と成功しない人の違いについても、これについて解説を加えています。
ご参考ください。
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