ストレッチポールで腰をほぐすのはダメ?腰痛が悪化する使い方とは

ストレッチポールで腰をほぐすのはダメ?腰痛が悪化する使い方とは。
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太田 敏彦

【全米スポーツ医学協会公認のパーソナルトレーナー】【動作改善のスペシャリスト】 順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。 卒業後、身体をより良くするためには、なぜ人の身体が壊れるのかを知らないといけないと考え、オリンピックトレーナーの治療院で経験を積む。 その後独立。 そういった経験から、ただ魅せる身体作りをするのではなく、『スタイリッシュでかつ動ける身体』づくりをサポートするため、パーソナルトレーニングやセミナー活動、当サイトFit Axisメディアを運営している。分かりやすいトレーニング指導とコンディショニング整体を組み合わせる効率的なパーソナルトレーニングセッションや、豊富な事例から導き出されたセミナーが実践的だと好評。過去には最大700名の前でのセミナー実績がある。

いまやフィットネス器具の定番ともなりつつあるストレッチポール。

ジムには当たり前のように置かれていますが、自宅に持っているという人も多いのではないでしょうか。



かくいう私も、ストレッチポールを買って、自宅でほぼ毎日使っています。



ストレッチポールは、大きく分けると、2つの使い方があります。

1つは縦にまっすぐに乗って使う方法で、もう一つは、ストレッチポールで筋肉をほぐす方法です。



2つ目のストレッチポールを筋肉に当ててほぐす方法も、部位によってはとても効果があるのですが、腰に当ててほぐすのは、基本的にはおすすめしていません


この記事では、なぜストレッチポールで腰をほぐしてはいけないのか、ストレッチポールの腰痛が悪化する使い方と腰痛を改善する使い方についてご紹介していきます。

なぜストレッチポールで腰をほぐしてはいけないのか?

まずはストレッチポールで腰をほぐすと、なぜ腰痛が悪化してしまうのかということについて、お伝えしておきますね。


先に結論からお伝えしておくと、その理由は、腰の骨(腰椎)をあまり反らしてはいけないからです。


私たちの背骨は、首の部分(頚椎)、胸の部分(胸椎)、腰の部分(腰椎)の3つから成り立っています。


そして、まっすぐではなく、本来、S字にカーブしているんですね。

ストレッチポールで腰をほぐしてはいけない理由

頚椎と腰椎は、前にカーブ(前弯)していて、胸椎は後ろにカーブ(後弯)しています。


このように腰椎というのは、もともと反った状態(前弯)にあります。

そして、さらにその上あまり可動域がない(動かない)部位なんですね。


ですので、もしストレッチポールを腰に当てて、腰椎を反らす方向に負荷をかければ、腰痛の種類によっては、悪化するケースも十分考えられます。

ストレッチポールで腰をほぐしてはいけない

特に、椎間板ヘルニアを患っている場合などは、椎間板が飛び出てしまって腰痛が起きているわけですから、そこに圧をかけたら、悪化するリスクはとても大きいですよね。



また、腰に当てたことのある方であれば、お分かりいただけるかと思いますが、そもそもストレッチポールで腰をほぐしても、あまり気持ち良くないんですよね。


効いている感じがしないというか・・・


その辺りも踏まえると、なおのことストレッチポールで腰をほぐすのは、やる意味がほとんどないかと…


フィットネスジムには、ストレッチポールがたいてい置いてあることが多いのですが、腰に当てて使っている人も割と多いので、気をつけてくださいね。

こちらの動画で詳しくお伝えしているので、よかったらどうぞ!

ストレッチポールの腰痛が悪化する使い方vs改善する使い方

ストレッチポールは、程よい硬さで作られていることと、その形状の特徴から、筋肉に当てて転がすだけで、筋肉をほぐしたり、筋膜リリースをすることができます。


そのため、ストレッチポールを筋肉をほぐすために使うのは、腰痛の緩和や改善において、とても効果的な方法の一つです。



しかし、どこをほぐすかによって、腰痛が悪化してしまうケースもあれば、効果的なケースもあります


腰痛が悪化してしまうストレッチポールの使い方は、上でご紹介した通り、腰を直接ほぐすことでしたね。


ストレッチポールを腰に当ててほぐそうとするのは、基本的にはあまりおすすめできません。


もしストレッチポールで筋肉をほぐして、腰痛を緩和・改善したいのであれば、次の2つの使い方は特におすすめです。



一つ目は、ストレッチポールを以下の写真のようにお尻に当てて、ほぐしていきます。

ストレッチポールでお尻をほぐす方法
臀部の筋膜リリース

ストレッチポールに座った状態で、横に転がして、左右のお尻にあててほぐしていく使い方です。

骨盤を丸めたり、反らしたりすることで、お尻の筋肉に幅広くアプローチできるので、ぜひやってみてくださいね。


もう一つの腰痛を改善するストレッチポールの使い方は、股関節の横の筋肉に当てる方法です。


特に骨盤の横側の筋肉を狙うようなイメージでほぐしていきましょう。

ストレッチポールで大腿筋膜張筋をほぐす方法
大腿筋膜張筋の筋膜リリース

これも骨盤を前に傾けたり、後ろに傾けたりすることで、出来るだけ幅広く筋肉をほぐすことができるので、自分が効くと感じるところを探してみてくださいね。


また、下の動画では、上の使い方に加えて、ほぐす以外のストレッチポールの腰痛に効果的な使い方も解説しているので、お時間あるときにご参考ください。

ストレッチポールで腰痛を改善していく上で知っておきたいこと

さて、いかがだったでしょうか。



今やストレッチポールは、ほとんどのフィットネスジムに備え付けられているほど、とてもポピュラーなトレーニング器具になりました。


これだけ人気になったのは、当然使ってみて、効果を実感した人が多いからです。

私も家に買って持っているくらいです。

それだけとても効果的な器具であることは間違いありません。


特に腰痛改善においては、ストレッチポールは『固まっている筋肉をほぐすこと』『姿勢を整えること』、2つの側面において、とても効果的なツールです。


乗っておいて損はまったくないですよね。



しかし逆を言えば、それ以上の効果は期待できないことも知っておいた方がいいかもしれません。

あくまで対処療法の一つとして考えておくということは、心に留めておいてください。



なぜなら『固まっている筋肉をほぐす』ことも、『姿勢を整える』ことも、どちらも腰痛の症状にアプローチしているだけにすぎないからです。


仮に固まっている筋肉を一部ほぐせたとしても、なぜその筋肉が固まってしまうのかという原因を変えない限りは、マッサージと同じで、すぐに戻ってしまいます。



また、このブログでは、『姿勢』というのは『筋バランスの成績表』とお伝えしていますが、ストレッチポールでアプローチできるのは、過剰に使っている筋肉を伸ばしたり、ただほぐすだけです。



使えていない筋肉が使えるようになるものではありません。


ストレッチポールが決して効果がないわけではありませんが、その役割をしっかり理解して、うまくトレーニングに取り入れてくださいね。

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【全米スポーツ医学協会公認のパーソナルトレーナー】【動作改善のスペシャリスト】 順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。 卒業後、身体をより良くするためには、なぜ人の身体が壊れるのかを知らないといけないと考え、オリンピックトレーナーの治療院で経験を積む。 その後独立。 そういった経験から、ただ魅せる身体作りをするのではなく、『スタイリッシュでかつ動ける身体』づくりをサポートするため、パーソナルトレーニングやセミナー活動、当サイトFit Axisメディアを運営している。分かりやすいトレーニング指導とコンディショニング整体を組み合わせる効率的なパーソナルトレーニングセッションや、豊富な事例から導き出されたセミナーが実践的だと好評。過去には最大700名の前でのセミナー実績がある。